新たな取り組み
いつも当ブログをご覧いただきありがとうございます。
今週の当番、tachyです。
私の番では北空知管内の市町村紹介を中心にアップしてきましたが、
晩秋を迎え撮る写真が寂しくなっていることもあるので一旦区切りとし、別の話題に切り替えようと思います。
さて、北空知地域はここ4日間いずれも最低気温がマイナスとなった影響で、
露地ものばかりでなく、ハウス品目においても急遽出荷終了を迎えたところが多く見られます。
私は24日、外勤の道中でやや標高の高いところを通ったのですが、一部ではこのような状況でした。
朝、花の出荷でこの道を通った方の話によると、その時は完全に雪が降っており怖い思いをしたとのこと。
平地で雪が降るのはまだ少し先のこととはなりますが、別世界に来たような感覚を覚えました。
それでは本題へ。
現在北空知地域で花を生産している方の数はおよそ230名。
経営に占める花のウエイトは実に様々であり、多様な労働力環境・栽培形態が存在しています。
その多様な形態にマッチする選択肢の幅を増やし、単位面積当たりの収量や所得のさらなる増加に寄与すべく、
今年度主に2つ、①低pH土壌への適応性が高い品目 ②ハウス2期作・2毛作に向く品目 の栽培試験をおこないました。
①を考えた背景としては、当地域が水稲の大産地であり、その苗を生産するハウス(昔の名残から温床(おんしょう)と呼ばれます)での後作として栽培できるものはないかということです。
ただ問題点として、温床ハウスはイネという植物がやや強めの酸性土壌を好むことから、概ねpH(水素イオン濃度)4.0~4.5に調整されている一方、
多くの花の生育に最適なpHは6.0~6.5と言われているため、そのまま同じ土壌に植えると枯れてしまうことが多いのですが、中にはその環境に耐えられるものもあります。
試験栽培によってそういった適性の花を探し、既存ハウスの有効活用を図っていきたいと考えました。
いくつかの品目を供しましたが、もう少し継続して検証したいと思ったものはジニア。
色々と課題はありますが、思いのほか順調に生育してくれました。
②についても、①同様ハウスの有効活用という視点です。
現在ひまわり→シヌアータ、越冬かすみそう→ひまわり、ひまわり→ひまわり等、到花日数の短い『ひまわり』を軸にして
2期作・2毛作をされている方は数名おりますが、個々の労働力環境に合わせ選択肢を増やしていきたいと考えています。
その中で有望と思われたのは、ホワイトレースフラワー。
新奇性のあるものではありませんし、これも色々と栽培上の課題はありますが、ひまわり同様到花日数が短く、2毛作の前後作に向きそうな感じがしました。
次年度は秋以降の作型を中心に少し作付を増やす計画をしています。
その他にもいくつか試験をおこないましたが、どれも今ひとつという結果に終わりました。
次年度以降も色々と考えていきたいと思っておりますので、その中から新たなスター品目が生まれてくることを期待していてください!
tachy