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2024年07月13日
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りんどう&おもちゃ南瓜

7月11日(木)に生産者によるりんどう現地巡回を行いました。

こちらの画像は定植からまだ4年しか経過していない若い株で、生産者のこまめな管理により株も充実しており本年も順調に生育しています。ただ、4月上中旬が平年より気温が高く推移したこともあり、既に7月12日(金)販売分で初出荷となっています。(昨年より3日ほど早い)

こちらの画像は巡回当日の午前に採花して選別したものを水揚げしている様子です。

生育自体は順調ですが、もう1件の生産者も来週から出荷が始まる見込みとなっており少し前倒し傾向にあります。今後の天候が昨年のような猛暑にならないことと、取り不足にならないよう祈りつつ需要期に向けた出荷を期待するところです。

なお、当地のりんどうに関しては、水田で栽培されている生産者がほとんどです。そこで、水田活用の直接支払交付金の絡みがあり、令和4年に国による制度の見直しが行われ、今後5年間、水張りをしない(水稲作付をしない)水田は令和9年以降、交付対象水田にならない方針が加えられました。今後も補助金交付対象とするため令和8年までに水張りを行わなければならず、生産者にとって大きな決断を迫られています。また、北空知管内は全国的にも有数な米地帯であり、水田機能を維持する選択をする生産者が多いことが安易に想像され、りんどうの生産が衰退する可能性が大きく、我々職員にとってももどかしい状況となっています。

 

暗い気分から一転

7月12日(金)には、おもちゃ南瓜の現地巡回および現地講習会が開催されました。

コロナ禍で活動を自粛していたこともあり4年ぶりの開催となりました。本年は新規作付者が5名増えた中、南瓜生産者の約3分の1にあたる13名の参加をいただき、管内4カ所の圃場を巡回しました。上の画像は新規作付者の一人で、6月5日にプッチーニを400株ほど植えられています。既に実が大きくなっている株が散見されましたが、奇形果になっている様子はなく葉色も濃く順調に生育しています。

こちらの画像は「トリート(オータムオレンジ)」の整枝・誘引を行っている様子です。小玉系の品種は親づるを止めて子づるは放任して栽培することが多いのですが、大玉系品種については安定して大きくなるよう子づる3本仕立てを基本として栽培を行っています。

こちらの画像は「アトランティックジャイアント」が着果している様子です。見てわかるように藁を敷いています。敷き藁等を利用することで色ムラや降雨による泥の跳ね返りを防ぐ効果があり、特に小玉系品種は着果数が多いので有効です。また、白系品種も地面に接する部分のがんべと汚れを防ぐのに有効的な方法です。

最後の巡回先では、この日のためにわざわざお越しいただいた大田花き・武田さんより近年の販売環境等についてお話をいただきました。近年は輸入がなくなってしまったこともあり、需要に対する供給不足が目立つことから、ミニパンプキンを中心とする小玉系品種の生産増をお願いされ、併せて、かぼちゃ大市への参加についても依頼がありました。早速、生産者の一人が参戦を表明し久しぶりに仮装パフォーマンスを見られるのが楽しみになってきました。

普及センターの志和専門主任からは、着果が確認できた段階での追肥、着果負担による株の弱りで病気の発生が懸念されることから予防を中心とする防除の実施、整枝と誘引、マット敷きと玉直し、腐敗果対策などについてアドバイスをいただき、改めて今後の栽培管理について確認を行いました。

 

今後は定植時期にもよりますが、8月に入ってから順次収穫を行っていく予定です。長期間のディスプレイに耐える品質を確保するため、過熟にならないよう適期収穫に努め、着実なキュアリングで製品化し、9月に入ってからの出荷に備えていきます。

 

なかちゃん